作者 生没年 |
エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブラン Elisabeth-Louise Vigée-Le Brun 1755-1842 |
---|---|
制作年 | 1797年 |
サイズ | 縦 141.0cm×横 104.0cm |
技法・素材 | 油彩、カンヴァス |
解説 | 18世紀のフランスで活躍した女流画家ヴィジェ=ルブランは、マリー・アントワネットのお抱え画家として、多くの優れた肖像画を残しています。フランス革命が起こると、彼女はフランスを離れ、イタリアやオーストリア、ロシアなどに活躍の場を移します。ロシアでは1795年から約6年間滞在し、サンクトペテルブルク美術アカデミーの名誉会員にも選ばれています。 本作は彼女のロシア滞在中の作品群のうちでも傑作といわれる一点です。ロシアの名門貴族ユスーポフ家は、彼女の最も重要なパトロンであり、彼女に多数の肖像画や歴史画を注文しています。モデルのユスーポフ侯爵夫人(1769-1841)は芸術的感性に優れた女性で、文学サロンを主催して、詩人のデルジャーヴィンやプーシキン等とも交流していました。本作は彼女が28歳頃の肖像画と思われます。バラ園に腰を下ろし、花の冠にリボンを編み込んでいる姿が優雅に描かれています。柔らかな輪郭線と鮮やかな色彩、牧歌的な背景が、繊細で魅力溢れる画面を構成しています。 |
所蔵美術館 | 東京富士美術館 |